ASMLの米国向け装置出荷には関税がかからず、TSMC、サムスンなどの米国拠点の設立が容易になる

ASMLの米国向け装置出荷には関税がかからず、TSMC、サムスンなどの米国拠点の設立が容易になる

オランダの半導体製造装置メーカーASMLは、米国で新たに課された関税から大幅な免除を受けました。この決定により、TSMCやサムスンなど、米国で事業を展開する大手半導体企業にとって、不可欠なリソグラフィー装置へのアクセスが容易になります。

ASMLの米国半導体生産における重要な役割:関税免除が成長を促進

米国とEUの間で最近締結された貿易協定では、関税が標準の15%に設定されました。この協定には、EUから米国内の様々な分野、特にエネルギー分野への「数千億ドル」規模の投資の可能性が含まれています。ただし、欧州委員会の声明によると、半導体を含む特定の分野には例外が認められています。この例外により、米国企業は重要な半導体製造装置を政府による追加関税を課されることなく輸入できるようになり、サムスンやTSMCといった業界リーダーにとって朗報となります。

本日、我々はいくつかの戦略品目について、関税をゼロにすることで合意しました。これには、すべての航空機とその部品、特定の化学薬品、特定のジェネリック医薬品、半導体装置、特定の農産物、天然資源、そして重要な原材料が含まれます。

ASMLは、サプライチェーンにとって極めて重要なDUVおよびEUVリソグラフィー装置を専門とし、半導体装置市場の最前線に立っています。特に、同社の高NA EUVシステムは、先端チップの製造において極めて重要な役割を果たし、最先端技術による生産を可能にしています。関税の負担がないASMLは、米国市場へのスムーズな参入を可能にし、現地のチップメーカーに追加コストをかけずに最新技術を提供することができます。

EUV機械
画像クレジット: ASML

ASMLは四半期決算報告において米国における事業活動について具体的な報告を行っていないものの、2025年までに売上高を300億ユーロから350億ユーロと見込んでいます。この予測は、米国半導体サプライチェーンの成長率と整合しており、ASMLが同地域で相当な事業活動を展開していることを示唆しています。さらに、インテルなどの米国企業は、製造工場に高開口数EUV技術を導入する計画を明らかにしており、これには多額の投資コストがかかります。したがって、今回の関税免除はインテルだけでなく、サムスンやTSMCといった業界大手にも大きな利益をもたらすでしょう。

さらに詳しい情報については、Tom’s Hardware をご覧ください。

追加情報はWccftechでご覧いただけます。

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