
ゲームストアのポリシー変更:Itch.ioがValveに続きアダルトコンテンツの禁止へ
SteamやEpic Games StoreといったプラットフォームがPCゲーム市場を席巻する中、Itch.ioのような代替ストアは、インディーゲームやDRMフリーゲームに特化することでニッチな市場を開拓してきました。最近、ValveがVisaやMastercardといった大手決済サービスからの圧力を受け、アダルトゲームやポルノゲームの配信を禁止したことで、インディーゲーム市場に大きな変化が起こりました。同様に、Itch.ioもNSFW(職場閲覧禁止)コンテンツに関する独自のポリシー変更を発表しました。
Itch.ioのNSFWゲームに対する新たなスタンス
Itch.ioの幹部であるLeaf Corcoran氏は、最近のブログ更新で、同プラットフォームがNSFWゲームを「インデックスから除外」すると述べました。これは実質的に、NSFWゲームをサイトの閲覧および検索機能から削除することを意味します。Corcoran氏は、この決定はValveに影響を与えた決済処理業者の承認に関する懸念と同じものから生じたものであり、決済処理業者がアダルトコンテンツに関連する取引に消極的であることを示唆していると指摘しました。
容赦なし論争
このポリシーの転換は、2025年4月にItch.ioから禁止され、大きな反発を受けた物議を醸したゲーム「No Mercy」にまで遡ります。多くの批評家がこのゲームを「レイプと近親相姦のシミュレーター」と非難し、こうしたコンテンツの道徳的影響について広範な議論が巻き起こりました。ゲームの制作者であるZerat Gamesは、このゲームをオンラインでよく見られる特定の露骨なテーマを反映したフィクション作品であると位置付け、プロジェクトを擁護しました。
開発者にとっての課題
コーコラン氏は、状況の急速な進展により、Itch.ioが影響を受ける開発者に迅速に通知することが困難になったことを認めた。決済処理への影響は甚大であり、これらの変更が緊急に実施されたことは、事態の深刻さを反映している。
今後のコンプライアンス対策
Itch.ioは現在、決済処理業者の基準への準拠を確保するため、ゲームリストの徹底的な監査を実施しています。この監査完了後、プラットフォームは新たなコンプライアンス対策を導入する予定です。これにより、開発者はゲームを公開する前に決済処理業者のガイドラインに準拠することが義務付けられます。
コンテンツ検閲の歴史的背景
ゲームプラットフォームが物議を醸すコンテンツで厳しい審査を受けたのは、今回の事件が初めてではありません。例えば、2016年には、プレイヤーが暴力的な暴動を起こす「Hatred」というゲームが、その過激なテーマゆえにSteam Greenlightから一時的に禁止されました。
ゲーム配信を取り巻く環境が進化し続ける中、創造的な表現と外部からの圧力への対応とのバランスを取ることは、プラットフォームと開発者の双方にとって依然として極めて重要な課題となっています。
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